Knows導入チームインタビュー【日本体育大学柏高校】根引 謙介監督
■『Knows』を導入したきっかけを教えてください。
トレーニング強度を可視化したいという思いから、2019年より導入をしています。プロカテゴリーでこういった製品の活用は当たり前になっていましたが、育成年代でこそ成長や怪我防止の観点からも必要性を感じていました。導入当初は走行距離やスプリント回数に着目し、強度や疲労度の指標としていましたが、近年は新たな項目等もアップデートされ、年々活用をさせてもらっています。
■『Knows』を継続的に使用される中、現状で特に注視している項目を教えてください。
SI(Standard Intensity/スタンダード・インテンシティ)やHI(High Intensity/ハイ・インテンシティ)の数値はけっこう気にするようになりました。今のサッカー界ではインテンシティはかなり強調されていますし、この2つの数値は大事なポイントになると耳にしていますので、バトルしているかどうか、パワーを出しているかどうかといった部分は気にして見るようになりました。
■昨年度の第101回全国高校サッカー選手権大会では、計16チームが『Knows』を着用して臨みました。各種データを見ると、最大速度の個人ランキングのトップ10に日本体育大学柏高校の選手が4名入っていました。柏レイソルに入団したオウイエ・ウイリアム選手はじめ、多くの選手が30km/hを超えていましたね。
この代はそういう選手が多かったです。中でも一番速かったのは、東京国際大学に進学した古谷柊介だった思います。彼は元から速かったですし、SIやHIの項目も毎回すごく高かったです。オウイエは体ができ上がってきてから伸びた選手ですね。練習を見ながら「けっこうスピード出るんだな」と感じるようになっていきました。前線に推進力のある選手がいたので、そのスピードを生かすためにスプリント回数なども意識していましたし、ゴールに向かって前向きになった時に全体がダイナミックに仕掛けられるように取り組んでいました。
古谷は真ん中のポジションでもうまくやれる選手でしたが、敢えてサイドに配置することで彼の特徴を生かし、仕掛けていけるようになりました。左サイドに適性がありましたが、右サイドでもプレーできたので、相手の特徴や戦況によってポジションを変えながらプレーさせることができました。
■トレーニングでも『Knows』を活用していただいていますが、データを見ると着用している日としていない日があるようですね。
火曜日と水曜日は負荷を上げたトレーニングをしています。有酸素で長い距離をしっかり走るので、その数値を見ておきたいというところで、その2日間については意識的に着用するようにしています。
■インテンシティ以外によく見ている項目があれば教えてください。
火曜日はボールを使っての有酸素系のトレーニングを実施しているので、走行距離は重点的に見ていますね。20分から25分ぐらいのトレーニングを行い、そこで3~4kmぐらいの走行距離を記録してもらうのが理想です。トレーニングトータルで8~10kmの走行距離を求めているのですが、終盤のゲームが終わった時点で7km前後とかだった場合は、最後に2kmの素走りを入れて9km前後に収めたりもしています。
■インテンシティの管理でSIやHIの値も上がっていますが、最大速度が伸びたトレーニングの実例もあれば教えてください。
毎週、水曜日にスプリント系のトレーニングをやっています。サイドの選手に50mぐらいの距離を全速力でドリブルしてクロスを上げてもらい、それに対して2人組が同じ距離を全力疾走してシュートを狙う。それを往復でやるというトレーニングをしていました。『Knows』のデバイスを着用してこのトレーニングをすると、みんな最大速度を気にするので、高いモチベーションで取り組んでくれます。
■昨年度での全国選手権では、初出場ながらベスト8進出という実績を残しました。今年度にかける意気込みや目標を教えてください。
背負うものができましたので、それはしっかり背負わなくてはいけないと思いますが、我々スタッフも含め選手たちも上を見すぎて足下をおろそかにすることがないようにしないといけません。前回大会で全国に出たから自分たちが凄いというおごりは一切ありませんし、ひとつずつ目の前の試合やトレーニングを乗り越えることで結果がついてきたと思うので、今までと変わらず、目の前の試合に向けて全力で準備をして戦うということを忘れないようにしています。その部分においては、全員が昨年度以上のものを発揮できるようにしていきたいです。応援のほど、宜しくお願いします。
【日本体育大学柏高校】根引 謙介監督